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まとめると
●榊原ゆいのニューアルバム『Amazing』がついにリリースされた
●新曲のうち1曲はOVA『一騎当千 Extravaganza Epoch』の挿入歌!
●このインタビューは榊原ゆいとして10周年となる彼女の今の心境を聞いた!!



ゲームを中心にアニメ&音楽界でシンガー、声優としてさらには振付までも手がけるマルチな活動を見せてきた榊原ゆいさん。同名義での活動が10周年を迎えた彼女が、8月27日に9枚目となるオリジナルアルバム『Amazing』をリリースする。
ここ数年の間に彼女が手がけたアニメやゲームのテーマ曲や主題歌などに加え、彼女自身を表現したかのようなパワフルでセクシーな表題曲「Amazing」。そしてコミケで発表となったがOVA『一騎当千 Extravaganza Epoch』の挿入歌となる「Endless Fighter」まで全15曲を収録している。
1曲1曲はテーマとなったゲームやアニメの世界観に彩られた広がりを持ちつつも、それが榊原さんの歌声によって別の視点では1つの世界にまとまっているのは、とてつもなく豊かな表現力を持つ彼女ならではだ。
今回、アルバム発売を控えた榊原さんにインタビュー。アルバムのことはもちろん、デビューから恒例となったバースデーライブを終了させることなど、10周年を機に新たな道を歩み出した彼女の今の心境をガッツリと語ってもらいました!

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――9枚目となるアルバム『Amazing』がいよいよ発売されますが、完成した今の心境はいかがでしょうか?

榊原:毎年8月にアルバムをリリースしてきましたが、9枚目となると、最初は何をしていいかわからなかったんですが、榊原ゆいとしての活動は今年で10周年ということもあったので、今回は"私"というものを表現してみようと思ったんです。久々に"かっこよくてセクシー"なところにいこうとして、たまたま揃った曲もかっこいい曲が多かったので、これはなるべくしてなったんだなと。今年も感無量です。


――ここ数年の活動を集めてみたら結果自身のカラーが出たという感じでしょうか?

榊原:アルバムのためにタイアップをとりにいくわけではなくて、たまたま私を指名してくださって、出来上がった主題歌を集めさせていただいたので、これも運というかご縁というか。去年はオリジナルアルバムをお休みしてDJ SHIMAMURAくんとのコラボによるベストアルバムをリリースさせていただきました。春にはカバーアルバムをリリースして頑張ってきた意味があったと思います。


――ベストアルバムは、コラボアルバムにすることで、単なる集大成ではない新しさを加えて次への糧にしたように感じました。その後のカバーアルバムを経た成長がこの作品に出ていると感じます。

榊原:コラボやカバーによって新たなファンの方が増えたりして、ほんとにいい形になったんじゃないかなと。


――新しい挑戦もファン視点では嬉しかったんじゃないかなと思いますが…

榊原:毎年アルバムを出してバースデーライブをするという流れを続けてきたなかで、流れが予想できてしまう状況が生まれていて、別のことを示していかないと飽きられてしまいますし、変化球というものの大事だなと。いつもやってることと違うことをやるのを怖がってちゃだめだなって思ったんです。
ちゃんとそこにコンセプトがあり、理由があって、やりたいこと、見せたいものがあれば、みんな納得してくれるんだってことをコラボやカバーを通して学びました。


――今回のアルバムですが、特に歌い方では1曲ごとに様々な表情をみせてくれます。1人のアーティストのアルバムでここまで歌の表情が豊富なのに驚きました。歌い手として"歌の表情"についてはどう意識されているのでしょうか?

榊原:私、声優としては、ふんわりとした天使のようなメインヒロインから、ロリキャラから、青年に近い男性キャラまで、非常に幅広く演じさせていただいているんです。いただくお仕事すべて役柄が全く違うぐらいで。歌もそれと同じ気持ちです。主題歌は作品の"顔"になるものなので、ゲームの世界観、画にあわせて、私の中にある引出しから色々なものを組み合わせた榊原ゆいとして歌っています。どれも榊原ゆいなんだけど、この作品に合う私は「これとこれとこれかな」という感じで。似たようなタイプの曲でも声質や歌い方を変えているのでちょっとずつ変わっているんです。女性のかっこよさなのか、男性のかっこよさなのか、もう少し中間よりなのかってところも作品によって変えています。
歌詞の雰囲気、男性の歌詞なのか女性の歌詞なのかなども意識しますが、作品のトーンとして、男性の歌詞だけど女性の声でかっこよく歌った方がいい場合もありますし、全て違うんですね。そこをすべて作品に合うように出しているのでそれで全部違うのかなと。


――それを実現するには引出しがたくさんないといけませんよね。引き出しをたくさん作るコツはありますか?

榊原:私は声優も歌もすべて独学なので、自分で自分の研究をしなければいけないと常に思っています。自分の体が楽器なので、その音色の調節というか「こういう声が出るんだ」とか「こういう裏返し方があるんだな」とか、常に「あっ、こういう歌詞でこういう曲調なら、こういうことができるんだな」など現場で研究しています。
ただメーカーさんから機会をいただけなければ、そういうテクニックを使うことができません。和風な曲でこぶしを入れたりとか、男性ボイスで荒々しく歌うといったことも、メーカーさんが「榊原ならできるんじゃないか」と任せていただけなければできないわけで、歌わせていただく場を与えてくださっているメーカーさんにもすごく感謝しています。

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――アルバムには新曲も2曲収録されています。まず1曲目の「Amazing」は完全に榊原さん独自の世界観ですよね。

榊原:"榊原ゆいとしての10周年"ということで自分のことを歌いたいなと思いました。実際芸歴は10年以上あるんですけどね。「いたいけなリビドー」とか2002年の作品なので…「あれ?」みたいな(笑)。榊原ゆいとしてCDデビューした10年、本当に自分のなかでゆずれないもの、カラーがあるなかで、自分自身、よくこの10年やってきたなと思って。仕事のなかでは強い女として生きてきたので、そういう部分のカラー、セクシーでパンチのある強い女、"仕事の自分"ですね。それを表現してみました。


――でも歌詞の"こう見えても私センシティブだったりするのよ"という部分などに、素の自分が垣間見えたり…

榊原:「お前らこれで盛り上がれ」って自分からすべて発信するだけでなく、ちゃんとファンのみなさんからの意見を取り入れたりだとか…それがあってこその私自身の発信でもあるので、サビの"いつもそこに愛があるなら"の部分がそれにあたるというか、自分から発信してドンドンドンとやっていても、そこには必ずファンの方への、お仕事の方に対しての愛があるから、自分がこんなに強くいられるっていうことを絶対必ず入れたくて、入れ込みました。


――そしてもう1曲、「Endless Fighter」はアニメ『一騎当千』OVAのテーマソングということですが…

榊原:この曲は林達志さんという、ファンタズムの活動で曲をほぼ手がけていた方が書いてくださったんですが、今回はレコーディングのときに「林さん、難しいですよ!私の今までの曲の中でトップクラスに難しいです!」という話をして(笑)。
何が難しいってメロディラインが"おせおせ"なんです。テンポが速いのに16分音符がいっぱい入ってて。歌詞をつけるときに「これ私歌えるのかな、口がまわるのかな?」って考えながら口がまわるように、でも世界観を崩さないように言葉を選んでちゃんと歌えるように乗せたんですけど、それでも結構難しかったですね。歴代トップクラスだと思います。
これはパンチを入れて歌わないと意味がないと思っているのですが、そう歌うとメチャクチャ難しくて、パンチを入れれば入れる程、表現を入れこめば入れるだけ1つの音符に時間がかかるんです。どう短い間でパンチを入れていくのかっていうのが、すごく難しい曲でしたね。でも『一騎当千』の雰囲気は出せたかなと思ってます。


――今回のアルバムでは何作か作詞も手がけていらっしゃいます。歌同様作詞の部分でも"ふり幅"が広かった印象です。クリエイターとして意識した点は?

榊原:私、作品に対して頭の中に出てきた言葉で書いてるんです。何かお手本があるわけでもなく、何かを参考にしているわけでもなく、自分の感性のなかで、作品とその中のキャラクターたちを見て書き上げているのですが、ゲームが好きで、これだけ声優や歌で作品に関わらせていただいたなかで培われたものが、言葉として出てくるのかなと思います。歌っているときも作詞のときも頭にムービーを思い浮かべています。絵コンテを言葉にしているような。メロディラインにどんな言葉がのればよく聞こえるかを意識しながら書いてます。


――活動10周年を迎えアルバムが完成した今、次の10年に向けての展望ってありますか?

榊原:"変わらず変わる"っていつも言ってるんですが、改めて考えると"10"って数字って何か1つの区切りになると思いますし。でも信念やファンに向けての気持ちに区切りはなく何も変わらなくて。ただ、活動の仕方などは変えていかなければと、この区切りで考えさせられたりしました。
いったんバースデーライブをラストにするってことは1年前から考えていたんです。他にもみせたいライブもあったりして。バースデーってくくりにとらわらずに、そのときどきのコンセプトでライブをみせていきたいと思ったんです。
また、バースデーライブと銘打つと10月の誕生日近くでしかできないので、時期にとらわれず、地方や、大きい箱でも小さな箱でもライブができるような自由な展開をしたいと考えました。
ラストだって悲しまず、次に面白いことが待ってる、新しいことをするためのラストだと思ってもらえたら嬉しいです。


――いったん最後となるバースデーライブが楽しみです。

榊原:バースデーライブではアルバム中心に歌いますので、まずはこの『Amazing』を聴いて、そして榊原といえば"超ポジティブ"な生のライブを感じていただけたら嬉しいです!


9thアルバム『Amazing』
2014年8月27日発売
限定盤(DVD付き):3,800円(税別)
通常盤:3,000円(税別)
発売元:合同会社LOVE×TRAX
販売元:株式会社KADOKAWA メディアファクトリー
アルバムについて詳しくはコチラの「特設ページ」へ

榊原ゆいOfficialWebsite「LOVE×TRAX」

…やっと公開です!!


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