井口さん(左)、高瀬さん(右)


この記事の内容は?
●井口祐一さんと、高瀬泰幸さん出演のイベントレポート
●ゲームコーナーでは会場のお客さんが大活躍!!
●ふたりは来年のM-1グランプリを目指して……!?

 先日お伝えしたイベント、“井口祐一・高瀬泰幸プレゼンツ『ゆっちょとポッポの大冒険』”が10月5日(日)、東京・代官山のライブハウス「晴れたら空に豆まいて」で開催された。今回は夜の部におじゃましてきたので、ステージ終了後のおふたりの感想を交えながらイベントの模様を紹介していこう。

 ステージ上に高瀬泰幸さん、井口祐一さんが登場すると大歓声がわき起こり、イベントの開始を告げる。この日は台風前の大雨。そんな悪天候にも関わらず駆けつけてくれたファンの声援に、ふたりは「ステージに出るまで緊張していたのですが、一気にほぐれて楽しくなりました!」(高瀬)、「最初からお客さんも全開で、僕たちも“おおっ!?”となっちゃいました」(井口)と振り返る程の勇気を受け取ったもよう。やっぱり演者にパワーを与えるのはお客さんの声援なんですね。

 こうしてスタートしたイベントだったが、開始早々うれしいハプニングが! なんと、ふたりの自己紹介の最中に井口さんの携帯電話に着信が……!? おもむろに井口さんが電話を取ると、電話の主は福岡でイベント中のはずの岸尾だいすけさんだったのです!! しかもこれは仕込みではなくガチの電話だったようで、電話を受けた井口さんも「ツイッターで“何時からイベントあるの?”と聞かれていたのですが……まさか本番中にかけてくるとは思ってもみませんでした(笑)」と、本気で驚いていた様子。盛り上げ上手な岸尾さんはその後も電話を通して岸尾ワールドを炸裂させ、福岡、東京の2会場を同時に盛り上げる天才ぶりを発揮。のっけから思わぬ展開となったが、これも手作りのイベントならではの幸せなハプニングといったところか。

 そんなドッキリ電話から質問コーナーを挟み、ステージはふたりの朗読劇へと進む。この朗読劇はふたりが作った台本を元に声優の本気を見せつけるコーナーになる……はずだったのだが?

 まずは高瀬さんが書いたのは金太郎をモチーフにした物語「ゴールデン太郎」。ゴールデンな井口さん演じるゴールデン太郎が、山の動物たちを仲間にして鬼退治に出かけるも、何故だか最後は高瀬さんが日本を手中に収めることになってハッピー(?)エンド。その破天荒なラストは、さすが型にとらわれない高瀬さんらしい結末…。

 一方の井口さんの台本はというと、なんとこれが朗読劇ならぬ「漫才」……だと!? いやいや、今は朗読劇の時間ですよね? ふたりとも台本を読んでませんから!!

 そんなツッコミを飲み込みつつ生暖かい目でステージを見ていると、これが意外や意外、普段はシャイで物静かなイメージの井口さんが、ボケまくり、ハジケまくる! 相方の高瀬さんのツッコミも堂に入っており、これが予想外の出来映えで……。漫才が終わり素に戻った井口さんはステージ上で頭を抱えながら照れまくっていたが、それでも「来年復活するM-1に挑戦します!」のビックリ宣言も飛び出すと、会場からは熱い声援がおくられていた。

 そんなカオスな朗読劇の後は、お客さんを含めたゲーム対決が待っていた。こちらは賞品と罰ゲームを賭けて、井口さん、高瀬さん、そしてお客さんが5つのゲームで勝負と相成ったのだが……勝負の行方は高瀬さんが得点で離され、井口さんvsお客さんの最終戦(シチュエーションエチュード)へともつれ込む。ここで、優勝の目が無くなってしまった高瀬さんの懇願もあり「最終戦はポイントが5倍」というお約束が待っていたのだが、なんと! そのチャンスを見事ものにした高瀬さんが大量ポイントを獲得して優勝……とはいかずに、0.5ポイント差で届かず優勝はお客さんチームに決定!(笑) 最下位となった井口さんには、死ぬほど恥ずかしい罰ゲームが待っていた。

 そんな終始笑いに包まれたイベントも、いよいよ終わりの時間。最後はみんなが期待していただろうひとこと、「来年もまた、イベントをやりたいです」との宣言も飛び出した手作り感満載のイベントは、井口さん、高瀬さん共々新たな一面を垣間見られたレアでアットホームな時間でした。そして何よりも出演者とお客さんとの距離が近かったというのが印象的。こうして、応援する人、される人の顔が分かるイベントはこれからもどんどん応援していきたいですよね!

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お客さんと一緒にトライしたトランプタワー(3段)ゲームでは、誰も3段が作れず、途中から2段に変更!?

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風船早割りゲームでは、井口さんがトップでガッツポーズ!
 
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シチュエーションエチュードでは、素人にも関わらずお客さんの奮闘が目立った


 そして最後に、ステージを終えた井口さん、高瀬さんからコメントいただきました!

――ステージを終えたばかりの今の気持ちは?
高瀬 僕はこういったイベントは初めてなので、心臓がバクバクしていました。舞台公演などもたくさん経験してきましたが、それの比じゃないくらい(笑)。でも、最初のお客さんの声援と拍手で一気に緊張が飛んでいっちゃいました!
井口 夜の部は特に最初からお客さんが大きな声援をくれて、本当に驚きでしたよね。今、イベントが終わった直後なんですけれど、終始お客さんが楽しんでくれている感じがステージ上の僕らにも伝わってきて……(イベントを)やってよかったなと。

――岸尾さんからの電話は予定していたのですか?
井口 あれは仕込みとかではなくて、本当に電話をくれて。岸尾さんもイベント中なのに、すごい助けてもらっちゃいましたね。
高瀬 これからは音声だけでなく、映像もお見せ出来たらいいですよね。……あ、でも、今回は岸尾さんに全部持っていかれちゃいましたけど(笑)。

――井口さんの朗読劇は「漫才」でしたが。
井口 新しい挑戦というか……(笑)。
高瀬 台本を見たときに驚きましたからね! 「これ、漫才じゃん!!」と(笑)。稽古の9割は漫才の練習でしたから!!

――舞台を長年続けてきた高瀬さんをしても漫才は初ですよね?
高瀬 初でしたね。笑いを取るのは本当に難しいです。舞台で泣きは取れても、笑いはなかなか……。でも、結果的にすごく楽しかったのでやってよかったです。

――「M-1グランプリを目指して」発言もありましたが。
高瀬 プロアマ問わずのルールが変わらなければ出たいですね(笑)。
井口 そうですね。
高瀬 全然通用しないとしても、まずその舞台に立つというのが大事だと思っているんです。それに芸人さんで声優をやられる方はいますが、逆はないですよね? その一番手になれるのであれば、僕らも真剣にやってやろうと。僕、小学校5、6年生で漫才部に入っていて、当時は(小学生の)漫才部というのが珍しかったらしく、神谷明さんのラジオでも取り上げられたこともあるんですよ。今、考えればすごい出会いだったんですよね。

――そんな漫才も含めて井口さんとのステージはいかがでしたか?
高瀬 すごく息が合って……ゆっちょさんでよかったです。夜の部では漫才にもアドリブを入れてみたのですが、相手が何を考えているのかの呼吸が分かりましたからね。
井口 高瀬さんとはアニメを1年間一緒にやってきたのですが、実はふたりだけで息を合わせるシーンは意外と少なかったんですよ。それでも今日は本当に息が合ってるなと感じて。むしろ今日がいちばん息ぴったりだったんじゃないかと思うほどです。

――お客さんとのやりとりも多いイベントでしたよね。
高瀬 せっかく距離も近いイベントですから、なるべくお客さんとのコミュニケーションも大事にしたいです。ステージに立っているとお客さんの声って意外に届いていますので、そうなるとやっぱりキャッチボールをしたいじゃないですか。僕らも印象に残りますし、お客さんにも思い出として受け止めて頂けたらうれしいですよね。
井口 僕なんか、ひとりだとしゃべりが続かないので、いつもお客さんに助けられていますから(笑)。

――井口さんは8月に個人イベントも開催していましたが、慣れてきた部分もあるのでは?
井口 先ほど岸尾さんのお話もでましたが、僕はこういったイベントの盛り上げ方、進め方はすべて岸尾さんから仕込んでもらったと思っています。ずっと岸尾さんのイベントのお手伝いをさせてもらっていて……今日も……僕のことを見守っていてくれて……。

――今日のイベントの成功が、いい恩返しになればいいですね。
井口 次に岸尾さんに会うときには、ちょっとでもレベルの上がった僕を見せて恩返しができたらなと思っています。それこそ、いちばん最初に岸尾さんのイベントでステージに立たせてもらったときには散々でしたから。羊のかぶり物をして……それが執事喫茶のシーンだったのですが、「メー」と言うだけでいいのに、それさえできなかったくらいなので。

――次のイベントもあると宣言が飛び出しましたが。
高瀬 やりたいですよね。もっと息を合わせて、楽しいイベントを……。
井口 夏のM-1グランプリの前辺りにね……って、僕たちどこに向かってるんだろうね?(笑)
高瀬 でもオンリーワンになりたいので、僕たちにしかできないことをこれからも見せていけたらいいなとは思っています。
井口 僕らも楽しんで、そしてお客さんにも楽しんでもらえるイベントが続けられたらうれしいですよね。

――ありがとうございました!


 イベント最後のプレゼントじゃんけんコーナーで、私の目の前に座る女性が見事に高瀬さんからのプレゼントを獲得していたのだが、賞品を受け取って戻ってきた彼女の手はうれしさのあまり震えていた。高瀬さんはイベントの最後に「今日のこの日を絶対に忘れません!」と話していたが、きっと彼女にとっても一生忘れられない一日となったことだろう。

お花も!
「ガイストクラッシャー」からお花も届いてましたよ!