原田ひとみさん


まとめると~
●原田ひとみ待望の1stアルバム『glänzend』が2月4日(水)にリリースされた
●2011年の1stシングルから3年半、現時点での集大成ともいえるアルバムとなっている
●今回はそのヒミツにせまるべく原田さんにインタビュー!

――1stシングルの「Once」から約3年半、現時点での集大成ともいえる1stアルバムがついに発売されました

原田
:アーティストデビュー前も、いただいた目の前の楽曲に全身全霊で臨んできましたが、私の歌はあくまで作品の歌で、そのなかでの1つのパーツだったんです。そこから、アーティストデビューさせて頂き、“1アーティスト”になったとき、気の持ちよう、立ち位置が全く別のものになりました。責任や背負う重みも違いますし。いただく楽曲は毎回ハードルがどんどん高くなって、私もプリプロ(収録前の作業)からマスタリングまで参加させて頂いて、時間をかけて作ってきました。レコーディングでいろいろなパターンを歌いつつ、そこから良いテイクをセレクトしていって……という形で制作して、1曲1曲作り上げて「これは“私の曲”」だって堂々と言える形になっているので、それがアルバムという形になるのはとても嬉しいです。アルバムの『glänzend』というタイトルはドイツ語で“輝かしい”という意味。その名にふさわしい内容になりました。


――アルバムという形になることで自分でも客観的な視点で楽曲を見られた部分はありませんか?

原田
:全曲マスタリングをやり直しています。「ここは低音が欲しい」など、1つ1つチェックしながら細かくやっていて、これまでの曲をブラッシュアップしているので、振り返るというより新たに作る感じ。納得いくまで詰めて作業しました。「全部の作業を終えた後の原田チェックが一番うるさい」みたいな(笑)。


――裏プロデューサー的な立ち位置ですね

原田
:歌の部分で妥協したくなくて、音の部分でもサウンドプロデューサーの小森茂生さんと「じゃあここはこうしよう……」って朝まで話し合ったり。


――再マスタリングまで行いアルバムとしての統一性のようなものを重要視している印象を受けます

原田
:シングルカット曲って“派手”じゃないといけないんです。耳に刺さらないといけない。それがアルバムになるということで“どう聴かせようか?”というところから始めました。国内屈指のマスタリングエンジニアにお任せしつつ「ここは中低域を出したい」「ここは高音が欲しい」など繰り返しながら作ることで、シングルとは違う音が聴こえる部分があると思います。シングルをお持ちの方も改めて聴いてほしい1枚です。


――聴かせていただいて驚いたのが、どの曲もスピード感があるところでした。

原田
:「もうおなかいっぱい」というような満足感が半端ではないアルバムになりましたね。凝縮されたというか、とてもハードでテクニカル、表現も練りこんで“大盛り感”がすごいアルバムです。


――まさにファンの望んだ形に…

原田
:そうですね……アルバムというと1、2曲すごい“アゲ曲”があって、あとは静かな曲だったりするんですけど、このアルバムは飽きさせないと自信を持って言えます。


――最初のシングルから3年半、ご自身で成長を感じる部分はどこでしょう?

原田
:デビューシングルのときよりテクニカルさが必要な曲が増えました。デビューシングルからハードルの高い曲をいただいたんですが、例えば「苦しい」という表現1つでも、いろんな「苦しい」を何テイクも歌っているんです。吐き出しながら感じたままに歌ってみるとか、ビブラートにしても、そのままずっとビブラートにするのか、最後は伸ばしてデクレッシェントにするのかなど、1個のフレーズでも様々な歌い方で録ってみて、どれを残すか、どうすればバランスがいいかを、私自身も見ながらセレクトしています。時間も体力も精神力も削られるんですけど、その分曲に妥協がない。いい表現を残したいし、表現するのが仕事ですし、そこをものすごく詰めてやらせていただいているのですごく楽しいですね。


――1曲目の「ルシファーという名の翼」は新曲ですね

原田
:作詞・岩里祐穂さんと作曲・とくさん(GARNiDELiA)という私の大好きなコンビに創って頂いた曲です。とくさんのさわやかだけどかっこいいメロディーに岩里さんの文学的かつ情念系の歌詞が入っていて、何の心配もなく歌わせていただきました。


――6曲目の「Velvet Crow」は作詞・LINDENさんと作曲・井内舞子(I’ve)さんのコンビですね

原田
:この曲に関しては私の好きなラインを攻めてくださいました。“人間どもを見下ろしている立場の視点”という、Sっ気のある歌詞で 最後のフレーズは若干オペラ風のビブラートを入れてみたのですが、これは現場でそのほうが映えると思い、挑戦しました。神々しさのようなものを出せたと思います。


――7曲目の「Chromatic Words」は?

原田
:私にとっては新しいテイストのラウドロックを意識したサウンドです。この曲では新しい表現ができたと思います。私は現場で歌ってみるまで楽曲がどうなるかわからないんです。レコーディングがすべてを出し切る場だから。


――そして9曲目「Promessa」はPSP『アルカナ・ファミリア2』のオープニングです

原田
:先にゲームでワンコーラス分使われているのですが、今回マスタリングしてやっぱりこの曲はかっこいいなと思いました。ちょっとガーリーな歌を残しつつロックサウンドに寄せてみました。『アルカナ』の集大成となる曲だと思います。


――そして10曲目の「Fly Away」も新曲

原田
:(『アルカナ』のOP曲)「Magenta Another Sky」の流れで、(同曲の作詞も手がけた稲葉エミさんに)“私自身”を書いていただいた曲です。稲葉さんが「これは原田さんを書いた歌詞です」と言ってくださって。「より私らしい」+「稲葉さんから見た私」みたいな。この曲は聴いてる人に語りかける曲で、「みんな一緒じゃなきゃいけないの?」「なかには珍しい花があってもいいんじゃない?」という問いかけだったり、他の曲と違った感じになっていますね。


――初回限定盤のDVDには「ルシファーという名の翼」のMusic Clipが収録されていますが……

原田
:今回は新しい監督さんに撮っていただきました。山の上の廃墟で撮影したのですが、撮影は12月だったので夜になると真っ暗で、とても寒かったです。階段の上で光を受けて歌っているシーンがあるんですが、「ここで寝そべりたいです」という提案をして採用していただいて、そのカットを多めに使っていただけました。不思議な空気が出せて新たな映像表現ができたんじゃないかと思います。


――アルバムをリリースしたということで、ライブやツアーを期待するのですが?

原田
:ライブツアーは決まってないんですけどインストアはやります。インストアってアルバムを買うと参加できるチケット代いらずのお得なイベントだと思うので、ぜひ来ていただきたいです! 今回のアルバムは1曲1曲に私を詰め込んだ入魂の一作になったので、ぜひ皆様の大事な1枚にしていただけるとうれしいです。


『glänzend』原田ひとみ
発売日:2015年2月4日(水)
初回限定盤(CD+DVD)3,600円+税
通常盤(CD)3,000円+税
発売・販売:株式会社KADOKAWA メディアファクトリー


★『glänzend』発売記念イベント概要
2015年2月14日(土)
●アキバ☆ソフマップ1号店

2015年2月14日(土)
●AKIHABARAゲーマーズ本店

2015年2月28日(土)
●ゲーマーズなんば店


詳しくは原田ひとみ公式サイトでチェック!
http://haradahitomi.com/disco/


原田ひとみ 1stアルバム「 glanzend 」【初回限定盤】
原田ひとみ
メディアファクトリー
2015-02-04


原田ひとみ 1stアルバム「 glanzend 」【通常盤】
原田ひとみ
メディアファクトリー
2015-02-04