ほぼはじロゴ大


この記事の内容は?
●下野紘さんのトークライブ『ほぼはじめまして』が3月8日(日)に開催された
●ゲストはお笑いコンビTKOと今回は脚本・演出家としての浅沼晋太郎さん
●レポートの最後にはそれぞれからの感想も掲載

 会場となった東京キネマ倶楽部はグランドキャバレーとして設立され、2000年ごろからイベントホールとして生まれ変わり現在に至る歴史ある建物。ステージとの距離が極端に近いオープンフロア、そしてその上にはステージを囲むように作られた半円形のバルコニー席がなんとも言えない雰囲気を醸し出している。

 そんな建物で行われるイベントは『下野紘の「ほぼはじめまして」』。初開催であり、内容も未知数。さてさてどのようなイベントになるのやら、期待は高まる……。

 会場が暗転するとステージ下手(しもて)に設置されたスロープ型の階段&バルコニーに下野紘さんが登場。スポットライトを当てられて浮かび上がる彼は黒いスーツにストライプのネクタイのビシッと決めたスタイル! ……であったが、程なくTKOの木下隆行さん扮する殺し屋風の男に撃たれてしまう。

 そしてスクリーンに映し出された文字は――「下野紘、ほぼはじめましての殺人事件」。

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 ステージ上には殺害された下野さんと銃を構えた木下さんのみ。続いてTKOの木本武宏さん浅沼晋太郎さんがステージに登場するが、元々台本なしのアドリブが本イベントの趣旨である上に、すでにメインとなる下野さんが物言わぬ屍になってしまったのだから、3人(下野さんはステージでお亡くなり中)は早くも手探り状態に。のっけからどう転がるか分からない展開、不思議な空気感の中でイベントはスタートした。

 ということで、まずは「どうしてTKOと浅沼さんをゲストに呼んだの?」が気になるところだが、下野さんによると浅沼さんに関しては演出・脚本家として登壇してもらったとのことで、声優ではないときの浅沼さんは「ほぼはじめまして」なのだからだそう。一方のTKOのふたりに関しては完全にはじめましての状態だから。それでも数あるお笑いコンビの中でなぜTKOなのかと問われると「(若手の頃から)苦労してそうなので」と自分の過去と重ねた理由からだと紹介してくれた。

 寸劇が終了すると、続いてはガチャガチャを回して出てきたお題に沿って盛り上がるキーワードトークのコーナー。席順は客席から向かって左側に下野さん、そして丸テーブルを挟んで右側には木本さん、浅沼さん、木下さんの順番となった。

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 ガチャのカプセル内に入れられたテーマを引いて進めるトークコーナーでは、1回目、2回目とガチャから空のカプセルが出てくるという台本なしならではのハプニングもあったが、3回目にしてようやく「唐揚げ」が登場。文字にすると誤解があるから説明しておくが、この唐揚げは「唐揚げ」と書かれたお題の紙が出てきたのではなく、カプセルに本物の唐揚げ(某コンビニ製)が入っているという予想の斜め上を行く展開だったことも付け加えておく。しかしこれをしっかりと唐揚げトークに繋げた4人は徐々にエンジンもかかってきたようで、木本さんの大病の話(しかも3日前に手術していた!?)、浅沼さんのスーツアクター時代の失敗談、下野さんのお風呂話、そして木下さんの脂肪吸引エピソードなど……。今回のイベントの模様はDVD化されるそうだが、本当に製品化できるのかと心配してしまうほどのぶっちゃけトークが繰り広げられた。

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 後半戦には4人がジャージに着替えてのアドリブ劇が待っていた。そのシチュエーションは会場からの意見を募り、最後に下野さんが用意したひとことでオチを付けるといった縛りがあったが、そこはトークパートで呼吸を掴んだ4人だけあり、これを華麗にこなしつつ劇を成立させていく。即興劇はお題を変えて2回繰り広げられたが、どちらも詰まることのない見事な流れで終了。しかしそんな劇には、会場意見で最も「失敗したな」と声を集めてしまった人は「女装」しなくてはならないという罰ゲームも用意されていた。これに選ばれたのは下野さんと浅沼さん。しかも浅沼さんに至っては、用意されていた衣装が入りきらずに破れてしまうというハプニングも待っていたのだった……。

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 そして続くコーナーは下野さん×浅沼さん。そして下野さん×TKOのふたりの真面目トークのコーナー。浅沼さんが声優になったきっかけ、そしてTKOのターニングポイントなどがかなりガチに語られていて、こちらは先ほどのトークコーナーやアドリブ劇とはまた違って、真面目で面白い内容。もう少し聴いていたいと思ったところで残念ながらタイムリミットとなってしまった。

 最後は再び4人がステージに集まっての挨拶でイベントは終了。その中で『下野紘の「ほぼはじめまして」』第2回目の開催も決定しているとのうれしい情報を残してステージは幕を降ろしていった。


 最後にイベント終了後のコメントを紹介しておこう。

――終わってみての感想は?
下野:
ここ数日どうなるのかなと不安とワクワク感と両方あったので、今日はお客さんが楽しんでくれた姿が見られてよかった。個人的にも楽しかったです。そしてステージ上では3人に助けられた部分が本当に大きかった。だから第1回目のゲストがこの3人で本当によかったなと思っています。

――このイベントをやるきっかけは何だったのでしょうか?
下野:
僕自身「新しいことをやっていきたい」という中で、今までお会いしたことのない人と会うというコンセプトは色々な経験値になるんじゃないかなと思ったからです。そこでTKOのおふたり、脚本・演出家としての立場で浅沼さんに来てもらいました。グッズに関してもそうですが、自分が表に出て何かをやるというのがこれまでなかなかなかったので新鮮な経験でしたね。

――イベントのオファーを受けたとき、そして終了後の感想は?
TKO木本:
声優さんのファンはものすごく熱いというか、僕らがいつも経験しているお笑いのお客さんとはまた別の熱さを持っているといったイメージだったので、そこに俺らが出て受け入れてもらえるのかなという不安はあったんですよ。でも終わってみたらそんなの関係なく、職種、ジャンルとか関係ないんだなと。誰かを応援しているお客さんはみんな一緒でした。残念だったのは最初に「ひろたん(下野)」「きもたん(木本)」と呼び合おうと決めていたのに、一回も「きもたん」って呼んでくれなかったこと。イベントは次もあると聞いますが、違うゲストが来るのが嫌です! ヤキモチです!

TKO木下:新しいことをやろうとしているのがすごく伝わってきて、そんな中で僕らが呼ばれたのはうれしいことですね。最近はミュージシャンや俳優さんがバラエティにバンバンでていますが、声優さんもそういう時代になっていく、その先駆者に下野くんはなっていくのかなと感じました。今日は女性のお客さんが多かったですが、下野くんは男の僕から見ても魅力がある人。きっと、もてるんでしょうな、男性からも。

浅沼:こういう新しい企画の1回目に僕を選んでもらえたことがうれしくて、それは本当に光栄です。不安や緊張もあったんですが、好奇心が勝ちました。TKOさんは僕にとっても「はじめまして」だったのですが、イベントが終わった今でも「もっとやりたかったな」という気持ちが沸くぐらい楽しませて頂きました。僕も次に違う人がゲストで来るのが嫌です(笑)。

――イベントでいちばんやりたかったことは?
下野:
トークで色々な話を聞いてみたいというのはもちろんですが、アドリブ劇が本当にやりたかったんです。やっぱりコントをしっかりやられているTKOのおふたりとアドリブ劇をするとどうなるのかなとか、浅沼さんは演出もされていますのでこうしてひとつのアドリブ劇を作っていくというのが楽しみでした。今回は2回しかやっていませんが「ずっとやっていたい!」と思いましたからね。

――TKOのおふたりはこの舞台に立つ前に声優にどのようなイメージがありました?
TKO木本:
声優さんへのイメージは「自分の世界をはっきり持っていらっしゃる方々」でしたね。だからそういう人たちとトークするとなったときに、僕はお笑い芸人なので役割としてはこちらからその世界観に入っていって、そこで話を膨らませるのがベストなのかなと思っていたのですが、しもたんはこっちに入ってきてくれる感じで意外でしたね。すごく楽しく、いい意味で気楽にできました。

TKO木下:オープニングから「今日はアニメの話はしない」みたいなことを言っていたので素の下野紘でくるんだなと。それまでは僕が知らない(アニメの)ことが飛び交うのかなと不安でしたが、その時点で楽になり、今日はフラットな気持ちで挑めました。

――下野さんと浅沼さんもTKOのおふたりとはじめましてでしたが。
下野:
お話のプロなので全然心配していませんでした。ただ、これは言葉とか顔に出さないようにしていたのですが、初めてステージに出てきたときにやっぱり「あ、本当にTKOのふたりだ」って思っちゃいましたね「テレビで見たことある!」って(笑)。そんなおふたりがステージでは「一緒にやろう!」という空気を出してくれていたので、お笑い芸人とか声優とかそんな垣根もなく、楽しかったです。

浅沼:キーワードトークでTKOのおふたりが僕を間に入れてくださったのがすごくうれしかったです。僕がいちばん右だった場合はTKOのおふたりと下野くんとのボケ、ツッコミの流れができちゃうので、僕はもう少ししゃべらなかったんじゃないかなと思うんですよ。たぶん僕は一歩引いて見ていたでしょうね。だから、その思いやりが本当にうれしかった。

――DVDの見どころは?
浅沼:
どういう風にカメラに抜かれているのか分からないですが、やっぱり表情でしょう。僕はおふたりの間に入れてもらったので表情も間近で見られたのですが「これは近くで見たい表情だわ!」と思いましたから。木下さんの口角が上がる表情、ぜひアップで見てほしいですもん。もちろん下野くんが幕が上がって早々にタイトルを噛むところから、徐々に緊張が解けてきたときの表情、そして疲れてきた姿などを巻き戻して見てもらえたらなと思っています(笑)。

TKO木本:じつは僕、ライブの中で重大な手術に関しての話をしていますので、そこが見どころです。それはもう大病を患いましたので、その真相はDVDで確認してもらいたいですね。

TKO木下:DVDを見てもらえたら分かると思うのですが、カットされているところがいちばんおもろいです! なので、劇場へもぜひ見に来てください。今回は18倍だったそうですが、チケット戦争にも勝ち抜いてください。

下野:見どころは全部です。僕のスタンスも、いつもとちょっと違うと思います。すごく楽しすぎて途中で「やば、戻らなきゃ」なんて場面もありましたし、浅沼さんが言っていたようにそれぞれの表情もぜひ見てもらいたいですね。特にアドリブ劇のときの表情とか(笑)。


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写真左から浅沼晋太郎さん、下野紘さん、木本武宏さん(TKO)、木下隆行さん(TKO)


<イベント公式HP>
http://www.hobohaji.com/
<公式Twitter>
下野紘の「ほぼはじめまして」公式
@simono_hobohaji


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